本当は怖いクリスマス…。 ~心筋梗塞はクリスマス・イヴにやってくる~
皆なさま、こんにちは!!
そろそろ、メリークリスマス☆彡
今年のクリスマスは新型コロナの影響もあり、大勢で集まったり、外食するのが中々難しい状況ではありますよね…?
ご自宅でゆっくりとクリスマスを過ごされる方も多いと思います。
しかし!!!
そんな楽しいはずのクリスマス、、、実はとんでもないプレゼントが飛んでくるかもしれません。。。
クリスマス・イヴに心筋梗塞の発症が上昇
クリスマスの素敵なひとときに釘を刺すような衝撃の記事を見つけましたので、ご報告致します。
実は、月曜日と冬休み中(クリスマスおよび年末年始の休暇中)は、他の曜日や季節に比べて心筋梗塞の発症率が高いことが示されたのです。
しかも、イヴの12月24日はその前後2週間と比べて、発作リスクが37%増加。クリスマス(29%増)や元日(21%増)も、『危険な日』であったというデータが発表されました。
科学的根拠に基づくデータ①
スウェーデンで1998-2013年に報告された急性心筋梗塞28万3014例のデータを基に、祝祭日と心筋梗塞発症リスクの関連を後ろ向き観察研究で検討しました。
その結果、クリスマスおよびミッドサマー(夏至祭)休暇が心筋梗塞発症リスク上昇と関連し(発症率比1.15、95%CI 1.12-1.19、P<0.001および同1.12、1.07-1.18、P<0.001)、クリスマスイブの発症リスクが最も高かった(同1.37、1.29-1.46、P<0.001)。FIFAワールドカップなどのスポーツイベントやイースター休暇のリスク上昇は見られませんでした。75歳以上、糖尿病、冠動脈疾患既往でのリスク上昇が顕著であったという事です。
科学的根拠に基づくデータ②
もう一つはこの論文。
2006~2013年のスウェーデンの心疾患患者の登録データを用いて同期間に登録された15万6,690件の心筋梗塞のデータを分析。その結果、気温や大気汚染などの因子で調整後も、月曜日と冬休み中(クリスマスおよび年末年始の休暇中)は、他の曜日や季節に比べて心筋梗塞の発症率が高いことが示された。一方、週末や夏休み中は他の曜日や季節と比べて発症率が低いことも分かったそうです。
これまでも、複数の研究でストレスが心筋梗塞リスクを高めることは示されています。たとえば、地震などの自然災害や、サッカーワールドカップといった大きなスポーツイベントが心筋梗塞の発症を誘発する可能性を示した論文が散見されます。
冬休みは、クリスマスやお正月などのイベントの準備で忙しくなること、また月曜日は週の仕事始めの曜日であり、いずれもストレスを感じやすいタイミングであると考えられます。今回考慮されなかった要因が心筋梗塞リスクに影響を及ぼしている可能性がありますが、ストレスはかなり強い危険因子であると考えられます。
ただし、今回提示した2つの研究は観察研究であるため、因果関係を証明するものではなく、心筋梗塞の発症と特定の時期との関連性を示したものです。
もし、休日と仕事始めの曜日を変えて、休日を月・火曜日、仕事始めの曜日を水曜に変更した場合、、、心筋梗塞の発症率が高まる曜日は水曜に変わるかもしれませんね・・・(笑)。
まとめ
今回の研究は、『心筋梗塞の発症リスクは、クリスマスイヴ、クリスマス、お正月に上昇する』という研究結果を示しています。これは、イベントが重なることで、心身の疲労、ストレスが高まる事が原因によるものと考えられます。今年は新型コロナの影響でイベントも少ないので、例年の様な身体への疲労はないかもしれません。
でも、急上昇する新規感染者の報道や、ウィルスの影響で新しい生活様式へと変化したことから、精神的ストレスが過多になっている方もいらっしゃるはずです。
『ストレスは万病の元』と言います。お金は貯めても、ストレスは貯めないライフスタイルが重要ですが、中々そうはいかないのが現実。でも皆さん、時にはリラックスして下さいね!
好きな映画を見たり、好きな本を読んだりして、趣味に時間を使うことも大切です。おうち時間を有意義にお過ごしください。
みなさま、素敵な休日を・・・。
それでは皆さん、メリークリスマス☆彡