現役メディカルスタッフが語る!!健康な身体と心を手に入れる極意

循環器専門病院に勤務するメディカルスタッフ(健康オタク)が、最強の身体と心を手に入れるための方法を伝授します!巷のうわさ話ではない、科学的根拠(Evidence)に基づいた健康法を医療専門家の視点から徹底的に語ります。

顔のたるみの原因は、実は〇〇の減少だった!!

皆さん、こんにちは!

最近、やたらとテレビのコマーシャル(CM)で美容整形手術(プチ整形とも言うのか??)を見かける事が多いな~。と思いながら、顔のたるみが、痛い手術しなくても取れたら、、、なんて、意味のない妄想をしていたマイケルですが。

 

あったんです!!

老け顔の原因!

皮膚のたるみの原因にフォーカスをあてた論文が!!!

老け顔の原因は、皮膚のたるみだけが原因ではない。

ウィスコンシン医科大学のAaron Morgan氏らは、

「老け顔の原因は、皮膚のたるみが原因であるだけではなく、顔の脂肪の減少も関係している」と「Plastic and Reconstructive Surgery」2月号に掲載された論文で明らかにしました。

 従来、顔の老化の原因はたるみであると考えられてきました。たるみとは、加齢に伴い、顔面軟部組織が重力に負けて下がってくる状態のことをいいます。また、顔の中央部で皮膚や脂肪を支えている靭帯(じんたい)の劣化により軟部組織の下垂(かすい)が起こるという説もあります。しかし、最近の研究では、顔の老化の真の原因は、皮膚表面近くにある脂肪(皮下脂肪)と深部にある脂肪の喪失であることが指摘されているのです。

 

研究方法
  • 対象者は30〜65歳の男女19人(女性14人、男性5人)。
  • 顔面中央部の皮下脂肪量と深部の脂肪量、およびバッカルファット(頬の内側の深部にある脂肪)の量を、10年以上の期間をあけてCTスキャンで2回撮影して調べた。
  • 参加者の平均年齢は、1回目のスキャン時点で45.9歳、2回目のスキャン時で57.3歳だった。
研究結果
  1. 顔面中央部の平均脂肪総量は、1回目のCTスキャン時は46.47cc、2回目のCTスキャン時は40.81ccであり、1回目から2回目の検査の間に平均で12.1%(5.66cc)減少したことが明らかになった。
  2. 脂肪量の減少の程度は部位により異なっており、皮下脂肪量は平均11.3%の減少であったのに対して、深部の脂肪量では平均18.4%、バッカルファットでは平均7%の減少であった。

バッカルファットとは、口横の膨らんで見える、年齢により前方へ突出してくるタイプの脂肪のことを言います。一般的に加齢とともに体の脂肪は下方へと下垂してくるものです。例えばお尻やバストが垂れてくるのをイメージするとその変化がわかりやすいと思います。しかしバッカルファットは、目の下の眼窩脂肪の突出と同じく、下ではなく前方へ移動する、加齢で変化するタイプの脂肪です。

 

 

この研究により得られた知見は、「顔のたるみ=脂肪減少」説を裏付けるエビデンスである可能性があります。

法令線が深くなる原因は、顔面深部の脂肪量が減少することで、その上を覆う脂肪を支えることができなくなることが原因です。

脂肪が減少すると、① 頬がこけてくる、②あごの周りたるみ、③目の周りのくぼみなどの老化現象が起きます。

この研究を指揮したMorgan氏は、

「顔面上部はもともと脂肪が少ないため、脂肪の減少がより目立つ。それに対して、バッカルファットは減少量が比較的少ない。このため、顔面中央分の他の部分が変化すると、頬のあたりが張っているように見える」と説明しています。

 

そういえば、むっちりしている男女の方が、頬がぷっくりしていて健康的で若々しく見えますよね。
“痩せたい、痩せたい!”と、日ごろから呪文のように唱えているマイケルですが、顔がたるむのは絶対回避したいですね。お腹と太ももはスルッと、頬っぺはふっくら・・・が理想なのですが、現実はきびしーーー。

 

 

[2021年2月1日/HealthDayNews]Copyright (c) 2021 HealthDay. All rights reserved.

 

原著論文はこちら

Boehm LM, et al. Plast Reconstr Surg. 2021; 147: 319-327