現役メディカルスタッフが語る!!健康な身体と心を手に入れる極意

循環器専門病院に勤務するメディカルスタッフ(健康オタク)が、最強の身体と心を手に入れるための方法を伝授します!巷のうわさ話ではない、科学的根拠(Evidence)に基づいた健康法を医療専門家の視点から徹底的に語ります。

加工肉や赤身肉を多くは食べる人は、心血管疾患の発症や死亡率の危険性が高い

「好きな食べ物なに?」

って聞かれたら、迷いなく「肉、納豆」と答えている私ですが、、、

そんな私も、冷や汗が出る内容の論文が報告されました。

どうやら、‟加工肉や赤身肉をよく食べる人は、心血管疾患や死亡(脂肪じゃないですよ)のリスクが高い”そうなんですよ・・・。

 

今回は、この『加工肉や未加工赤身肉の摂取量が多い人は心血管疾患や死亡のリスクが高い』問う言う記事を簡単にレビューしていきたいと思います。

 

「肉 フリー」の画像検索結果

 

昨年の秋ごろ、「Annals of Internal Medicine」誌に‟赤身肉や加工肉によって、がんや2型糖尿病、心疾患が引き起こされるとは断定できない”という報告がされていたのですが、それとは相反する結論が、アメリカのノースウェスタン大学のNorrina Allen氏らの研究報告が「JAMA Internal Medicine」2月3日オンライン版に掲載されました。

論文はコチラ

 

研究内容
  • 米国で行われた6件の前向きコホート研究をプール解析。
  • 1985~2002年にベースライン登録された対象者2万9,682人(平均年齢53.7±15.7歳、うち男性が44.4%)を2016年8月31日まで19.0年(中央値)追跡
  • 加工肉、未加工赤身肉、鶏肉、魚の摂取量と心血管イベント(冠動脈性心疾患、脳卒中心不全、心血管死の複合エンドポイント)および全死亡との関連を検討。

研究結果

心血管イベントとの関連性について、1週間当たり2サービング(標準的な摂取量2回分)摂取した場合のリスクを見てみると、

  1. ソーセージやベーコンなどの加工肉では7%の有意なリスク増加
  2. 牛肉や豚肉などの未加工赤身肉では3%の有意なリスク増加
  3. 鶏肉では4%の有意なリスク増加
  4. 魚の摂取量とは有意な関連は見られなかった。

※「鶏肉摂取量との関連については一貫性がないため、他の研究による追試が必要」

 

全死亡との関連性について、1週間当たり2サービング(標準的な摂取量2回分)摂取した場合のリスクを見てみると、

  1. 加工肉は3%の有意なリスク増加が認められた。
  2. 未加工赤身肉は3%の有意なリスク増加が認められた。
  3. 鶏肉や魚の摂取量とは有意な関連は見られなかった。

 

サービングとは?? 

www.maff.go.jp

 

 

まとめ


 加工肉や未加工赤身肉を食べるという事は、間接的に飽和脂肪酸の摂取量や塩分の摂取量が増えるという事なので、それが心血管疾患のリスク増大に関連している可能性はあるかもしれません。また、お肉をたくさん食べることで全体として野菜や穀物の摂取量が減る可能性もあります。野菜や根菜類から摂れる食物繊維の量が不十分になることも今回の結果に起因している可能性も否定できないと考えられます。肉のみでなく、野菜や果物の摂取量にも焦点を当てた包括的な研究結果が望まれますよね?

 お肉を食べられないなら、タンパク質の補給源は?と思うかもしれないが、今回の研究では魚は心血管リスクや死亡率を上げませんでした。これは、今まで多く出されていた論文の結果と同じ。やはり魚介の油である不飽和脂肪酸が関与しているのでしょうか・・・?

 

 今回対象となった被検者の食事摂取の内容とどんなものをどれだけ食べているかの割合の(肉は〇%、食物繊維は〇%、穀物は〇%など)が解明できていないので、「お肉をたくさん食べる=心血管死亡リスクが上がる、死亡率が上がる」とは言いきれないと思います。しかし、世界保健機関(WHO)は2015年の段階で、加工肉はがんの原因物質であり、赤身肉もそうである可能性が高いと発表しています。


でも、生活習慣病や心血管疾患の発症が、たった一つの食材だけで決まる訳ではないと思います。ただ、多くの論文や研究で明らかなのは、野菜や果物は健康に良いという事です。米国では、1日あたり5~10サービングという摂取量を推奨しているそうです。

パリッとしたウィンナー、美味しいですよね~、そしてベーコンエッグなんか、たまりません・・・私は大好きなんですが。。。

加工肉はちょっと控えることにしようかな…と感じる今日この頃です。

 

 

原著論文

Zhong VW, et al. JAMA Intern Med. 2020 Feb 3. 

参照

ケアネット