朝食を抜くと、脳梗塞や心血管疾患の死亡率が高まる!!
皆さん、こんにちは(^^)ところで、今日の朝食は何でしたか?
パンですか? 牛丼定食? それともTMG(たまごかけごはん)ですか?
私はというと…食べてません。ここ10年ほど朝食は一切とっていないんです。
そんな、私と同じ朝食抜きの皆さん、「ちょっと、待ったーーーーーー!!」
もしかしたらこの食習慣、脳卒中や心臓病になる可能性があるかもしれませんよ!
朝食をとらないと、脳卒中や心血管疾患の死亡率が高まる!?
朝食を取る習慣が全くない人は、毎日取る人と比べて心血管疾患による死亡リスクが高い可能性があるということが、米アイオワ大学のWei Bao氏らの研究で明らかになりました。6,000人を超える健康な米国成人を約20年間追跡して分析したこの研究では、朝食を全く取らない人では、毎日取る人と比べて、特に脳卒中による死亡リスクが3倍以上に高まることが分かった。*1
米国ではこの50年間で朝食を取らない人が増えており、若年者の23.8%は朝食を食べないという調査結果も報告されているそうです。そこで、今回の研究を主導したBao氏らは、米国成人を長期にわたり追跡し、朝食を抜くことが健康にどのように影響を及ぼすかについて調査しました。
- この研究は、1988~1994年の米国国民健康栄養調査(NHANES)に参加した
40 ~75歳の成人6,550人(平均年齢53.2歳、男性が48%)を対象にしており、
17~23年間の長期間にわたって追跡しています。 - 参加者のうち、朝食を「全く」取らないのは5.1%、「ほとんど」取らないのは
10.9%、「毎日取る」のは59%と回答しました。
年齢や性、人種などで調整して解析した結果、朝食を全く取らない人では、毎日取る人と比べて全死亡リスクは19%高く、心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患により死亡するリスクは87%高いことが分かりました。
なぜ、朝食を抜くと死亡率が高くなるのか!?
- 朝食をとる習慣がある人は、そもそも生活習慣が整っている。
- 朝食を抜くと、空腹感が強まって昼食を食べすぎたり、間食したりすることで肥満につながる。
- 起床後から絶食状態が長く続くと、糖尿病の発症につながるインスリン感受性の低下、他のホルモンへの影響による血圧上昇のほか、コレステロール値が悪化する可能性が示されているという。
ということが考えられます。今回の研究の欠点は、“朝食を食べないから死亡率が高くなるのか?”、それとも、“心疾患疾患にならない人が朝食を食べているのか?” という、因果関係が証明されているものではないという点です。
朝食は健康な身体つくりにとって重要なファクター!
これまでの研究でも、朝食を食べないと肥満リスクが高まる可能性を示した報告は散見されています。
多くの人は減量のために朝食を抜こうとしますがこれは逆効果で、結果的に暴飲暴食につながることも多い可能性が高いと感じます。
例えば(私もそうですが…)昼食で「ご飯を抜いたから、お菓子食べても大丈夫だよね!」なんてタカをくくって、“スナック菓子やチョコレートを食べる” なんて行動、したことないですか?
そもそも、「こういう食習慣が問題である!」と警笛を鳴らしている研究結果であると感じます。
また、今回の研究責任者が言うには、朝食に何を食べるのかも重要で、「一食分に20gもの砂糖を含む菓子パンやシリアルは避け、全粒粉のシリアルや果物、ナッツ類、良質なたんぱく質を中心とした栄養価の高い朝食を取ることが大切だ」と助言しています。
皆さん、生活のちょっとした工夫で健康は手に入るのですよ!
明日からでも遅くありません。明日の朝食は、“玄米ご飯に納豆とわかめと豆腐入りのお味噌汁” なんてのも、いいんじゃないですか?
原著論文はこちら
Rong S, et al. J Am Coll Cardiol. 2019 Apr 22. [Epub ahead of print]
*1:Journal of the American College of Cardiology」4月22日オンライン版