現役メディカルスタッフが語る!!健康な身体と心を手に入れる極意

循環器専門病院に勤務するメディカルスタッフ(健康オタク)が、最強の身体と心を手に入れるための方法を伝授します!巷のうわさ話ではない、科学的根拠(Evidence)に基づいた健康法を医療専門家の視点から徹底的に語ります。

新型コロナウィルス ~今、私たちがすべき対策と対応とは!?~

皆さん、こんにちは(^^)

今回は、今、世間を賑わしている新型コロナウィルスに関して、現時点で分かっている確実な情報を簡単にお伝えしたいと思います。

 2019年12月中国湖北省武漢で発症した新型コロナウィルスについては、様々な情報があり憶測を呼んでいます。1月28日、日本政府は新型コロナウイルス感染症を「指定感染症」と定めました。

 

 

コロナウィルスとは

コロナウィルスは、実は1960年ごろに既に知られており、ヒトに蔓延している風邪のウイルス4種類と、動物から感染する重症肺炎ウイルス2種類が知られています。それらの中には、中東呼吸器症候群(MERS)や重症急性呼吸器症候群SARS)などの重症化傾向のある疾患の原因ウイルスも含まれています。それ以外の4種類のウイルスは、一般の風邪の10~15%(流行期は35%)の原因となるものです。

要するに、コロナウィルスは60年程前よりその存在は認知されており、多くの感染者は軽症(風邪症状)ですが、高熱を引き起こすこともあります。

 

2002年に中国中国広東省で発生したSARS重症急性呼吸器症候群コロナウイルスSARS-CoV)は、SARS患者(疑い例を含む)は8,069人、うち775人が重症の肺炎で死亡した。致死率は9.6%にも及ぶ(2003年12月時点のWHOの報告)。当初、この病気の感染源はキクガシラコウモリが自然宿主であると考えられている。雲南省での調査では、SARS-CoVとよく似たウイルスが、今でもキクガシラコウモリに感染していることが確認されている。ヒトからヒトへの伝播は市中において咳や飛沫を介して起こり、感染者の中には一人から十数人に感染を広げる「スーパースプレッダー」が見られた。また、医療従事者への感染も頻繁に見られた。死亡した人の多くは高齢者や、心臓病、糖尿病等の基礎疾患を前もって患っていた人であった。子どもには殆ど感染せず、感染した例では軽症の呼吸器症状を示すのみであったそうです。

 

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新型コロナウィルスの潜伏期間

潜伏期間は現在不明ですが、他のコロナウイルスの状況などから、最大14日程度と考えられています。
なお、世界保健機関(WHO)の報告によれば、現時点の潜伏期間は2-10日とされています。

https://www.who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019/situation-reports

 

新型コロナウィルスはどのように感染するのか?

新型コロナウイルス感染症がどのように感染するのかについては、現時点では、飛沫感染(ひまつかんせん)と接触感染の2つが考えられます。

  1. 飛沫感染
    感染者のくしゃみや咳、つばなどの飛沫と一緒にウイルスが放出され、別の人がそのウイルスを口や鼻から吸い込み感染します。
    ※主な感染場所:学校や劇場、満員電車などの人が多く集まる場所

  2. 接触感染
    感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、その手で周りの物に触れてウイルスが付き、別の人がその物に触ってウイルスが手に付着し、その手で口や鼻を触って粘膜から感染します。
    ※主な感染場所:電車やバスのつり革、ドアノブ、スイッチなど

 

感染を予防するために注意すべきことは?

まず、一般的な衛生対策として、石けんやアルコール消毒液などによる手洗いが重要です。咳などの症状がある方は、咳やくしゃみを手でおさえると、その手で触ったドアノブなど周囲のものにウイルスが付着し、ドアノブなどを介して他の人に病気をうつす可能性がありますので、咳エチケット必要です咳・くしゃみをする際に、マスクやティッシュ・ハンカチ、袖、肘の内側などを使って、口や鼻をおさえること。)特に電車や職場、学校など人が集まるところで実践することが重要です。

 

www.mhlw.go.jp


 また、糖尿病、心血管疾患、慢性腎臓病、COPD等の持病をお持ちの方などは、上記に加えて、公共交通機関や人混みの多い場所を避けるなど、より一層の注意が必要となりますので、人が集まるような場所への移動は、必要な場合を除く極力避けたほうが良いと考えられます。

 

 
感染したかも!? でも、どこの医療機関に行ったらいいの?
 
「14日以内に湖北省への渡航歴がある方あるいはこれらの方と接触された方」ではない場合は、お近くの医療機関を受診して下さい。
以下の1および2に該当する方は、お近くの保健所もしくは厚生労働省の相談窓口まで問い合わせてください
  1. 発熱(37.5℃以上)かつ咳などの呼吸器症状がある
  2. 発症から2週間以内に以下の曝露歴のいずれかがある
    (a)武漢市を訪問した
    (b)「武漢市への渡航歴があり、発熱かつ呼吸器症状を有する人」と接触した

 

厚生労働省 新型コロナウイルスに係る電話相談窓口(コールセンター)

 ・電話番号:03-3595-2285
 ・受付時間:9時00分~21時00分

 
設置までの間は、下記のサイト から最寄りの保健所に問い合わせてみて下さい。
 
 
 
新型コロナウィルスの診断方法

診断方法としては、核酸増幅法(PCR法など)があります。実際に検査を検討する場合は、「疑似症定点」の医療機関から疑似症として保健所に届出後、地方衛生研究所または国立感染症研究所で検査することになります。

 

 

新型コロナウィルスの治療方法は!?

診断方法としては、核酸増幅法(PCR法など)がありますが、実際に検査を検討する場合は、「疑似症定点」の医療機関から疑似症として保健所に届出後、地方衛生研究所または国立感染症研究所で検査することになります。

 


  新型コロナウィルスの治療法は!?

現時点でこのウィルスに特に有効な抗ウィルス薬はなく、対症療法(疾患の根本的治癒ではなく、患者の症状に対応して処置をする治療法。)を行います。

 

www.niid.go.jp

 

どのような場合に重症化するのか!?

現時点で、どのような患者さんが重症化する。という明確な根拠はありません。しかし、通常の肺炎等と同様に、高齢者や基礎疾患を有する方において、リスクが高くなる可能性は考えられます。新型コロナウイルスに罹った肺炎患者を調査したところは、1/3―1/2の方が糖尿病や高血圧等の基礎疾患を有していたとする報告もあります。

Interim Clinical Guidance for Management of Patients with Confirmed 2019 Novel Coronavirus (2019-nCoV) Infection

 

高齢の方や、基礎疾患を有する方は、一般的な衛生対策に加えて、公共交通機関や人混みの多い場所を避けるなど、より一層の注意をするよう、厚生労働省は注意を促しています。

 

今、新型コロナウィルス対策として、何をしたらいいのか?

新型コロナウィルスはインフルエンザと同等の感染力であるという研究が、世界から報告されていますが、これらも確かではありません。

今、私たちが出来ることは、巷の根拠のない噂に騙されず、確実な情報を入手する事だと思います。

そして、私たちが今すべきことは、『咳エチケット』、『手洗い・手指消毒の遵守』です。

 もし、発熱(37.5℃以上)かつ咳などの呼吸器症状がある、発症から2週間以内に以下の曝露歴のいずれかがある(武漢市を訪問した、「武漢市への渡航歴があり、発熱かつ呼吸器症状を有する人」と接触した)という方は、厚生労働省の新型コロナウィルス相談窓口か、お住いの都道府県にある保健所に電話して下さい。

 

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