座っている時間が長いと早死にする!?
だんだんと、過ごしやすくなってきましたね。
暑さも和らぎ、秋めいてきました…。
そうそう、季節は秋!!! さぁ~秋と言えば、、、
「食欲の秋」、「読書の秋」、、、
いえいえ、
「スポーツの秋」ですよーーー皆さん。
子供の頃と比べると、明らかに少なくなったのは、
運動している時間、立っている時間。
小学生のころ、お昼休みになると男の子に交じってドッジボールしてました!
私、腕力があって男の子に負けないほどの怪力だったんです(笑)
そんな私の事はさておき、、、
皆さん、暇が合ったら座っているより運動した方が、
電車では座るより立っている方が、
長生きするらしいですよ~。
座っている時間が長いほど、死亡リスクが高まる…こんな怖い論文を見つけたのでご報告しますね。
中高年の死亡リスクは身体活動が低い人ほど低い
中高年の死亡のリスクは、強度を問わず身体活動度が高いほど低く、また、座位時間が短いほど低いことが、ノルウェー・Norwegian School of Sport SciencesのUlf Ekelund氏らによるシステマティック・レビューとメタ解析で明らかにされました。いずれも、中高年成人では、非線形の用量反応の関連パターンが認められたという。*1
身体活動度は、多くの慢性疾患や若年死亡と関連しており、座位時間が長いほどそのリスクが増す可能性を示すエビデンスが増えつつある。しかし、現行の身体活動ガイドラインは、妥当性に乏しい自己報告の試験に基づいているため、報告されている関連性の大きさは、過小評価されている可能性があり、また、用量反応の形状、特に軽強度身体活動は明らかになっていなかった。
研究方法はシステマティック・レビューのメタ解析
-
研究グループは、医学・ライフサイエンスなどの文献(PubMed、PsycINFO、Embase、Web of Science、Sport Discus)をまとめ、2018年7月までに発表された試験について、システマティック・レビューとメタ解析を行った。
-
データベースを基に、対象は、身体活動度や座位時間について加速度測定法で評価し、全死因死亡率との関連を評価した前向きコホート試験で、ハザード比やオッズ比、相対リスクを95%信頼区間(CI)とともに求めたものとした。
-
解析の手法は、システマティック・レビューとメタ解析に関するガイドラインや、PRISMAガイドラインにのっとった。執筆者2人がそれぞれタイトルと要約をスクリーニングし、1人が全文のレビューを、もう1人がデータを抽出した。バイアスリスクは2人がそれぞれ評価した。
-
参加者個人レベルのデータを、複数の補正後モデルを用いた試験で集約・解析した。身体活動のデータは4つに分類し、全死因死亡率(主要評価項目)との関連についてCox比例ハザード回帰分析を用いて解析。ランダム効果メタ解析により試験に特異的な結果を要約した。
軽強の運動でも、死亡率は約0.4倍まで低下
検索により全文レビューとなった39試験のうち、包含基準を満たしたのは10試験だった。うち3試験はデータの集約が困難。さらに1件は非参加のため除外された。代わりに、死亡率未公表のデータを含む2試験を包含し、計8試験の個人データを解析した。
- 被験者総数は3万6,383例、平均年齢62.6歳、女性は72.8%だった。追跡期間の中央値は5.8年(範囲:3.0~14.5)で、死亡は2,149例(5.9%)だった。
- 身体活動はその強度にかかわらず死亡率の低下に関連しており、非線形用量反応が認められた。死亡に関するリスクは、身体活動が多くなるほど低くなった。
- 同様に軽強度身体活動では、第1四分位群に比べ、第2四分位群0.60(95%CI:0.54~0.68)、第3四分位群0.44(0.38~0.51)、第4四分位群0.38(0.28~0.51)だった。中強度~高強度身体活動では、それぞれ0.64(0.55~0.74)、0.55(0.40~0.74)、0.52(0.43~0.61)だった。
- 座位時間と死亡に関するリスクについてみると、座位時間が長くなるほど死亡リスクが上昇した。
これは、いわゆる “積極的な運動” じゃなくても、座っているより、立っている時間が長い方が死亡率が低下するという結果を表しています。
運動強度の高い運動(マラソンや水泳などの辛い運動)でなくても、例えば
- 自宅で座っているより、立っている時間を増やす
- ご近所への買い物なら車でなく歩いたり自転車で行く
- エレベーターやエスカレータを使うより階段を使おう
- 電車では座るより、立っていよう
という、ごくごく日常にありふれた生活習慣を見直しましょう!という事なのですよね。運動が苦手な人や運動嫌いなひとにとっては、ありがたい研究結果でしたね!