現役メディカルスタッフが語る!!健康な身体と心を手に入れる極意

循環器専門病院に勤務するメディカルスタッフ(健康オタク)が、最強の身体と心を手に入れるための方法を伝授します!巷のうわさ話ではない、科学的根拠(Evidence)に基づいた健康法を医療専門家の視点から徹底的に語ります。

加工食品を摂りすぎると、死亡リスクが増大する!

みなさん、こんにちは(^^)

ところで、日々の食事のうちでどの位の加工食品を摂っていますか?よっぽど気を配った食生活をしていないと、加工食品は毎日のように摂取しているのではないかと思います。食品を腐らないように長持ちさせる目的や、食品に彩りを持たせるため、味にパンチを出す目的、、、などなど様々な理由から多くの食品には添加物が入っています。

ダイエット飲料に代表される、甘いのに “カロリーゼロ” という製品にも甘味料が添加されているのです。

つまり、食品添加物が多く含まれている代表格のような、 カップラーメン、ソーセージ、スナック菓子、ファストフード以外にも、私たちの生活とは切っても切れないほど、加工食品は蔓延しているのです。

 

ここで問題なのは、加工食品を摂りすぎると何が問題なのか!?

という事ではないかと思います。実は、超加工食品を摂りすぎると、糖尿病や肥満、心血管疾患、がん、認知症を発症しやすいと専門家から指摘されていました。

今回のブログでは、この超加工食品の摂りすぎがもたらす健康被害についてお伝えしたいと思います。

 

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超加工食品の高摂取は死亡率を大幅に増加させる

超加工食品を1日4サービング以上摂取すると、死亡のハザードが相対的に62%増加し、1日1サービング増えるごとに死亡リスクが18%増加することが、スペイン・ナバラ大学のAnais Rico-Campa氏らの調査で示されました。*1成人を対象とした前向きコホート研究により、超加工食品の摂取は、がん、過敏性腸症候群、肥満、高血圧のハザードの上昇と関連することが知られている。

 

約2万例を2年ごとに観察 
研究グループは、超加工食品の摂取と全死因死亡の関連を評価する目的で、前向きコホート研究を行った(Instituto de Salud Carlos IIIなどの助成による)。

 解析には、スペインの大学卒業生が登録されたSeguimiento Universidad de Navarra(SUN)の1999~2018年のデータを用いた。1999~2014年の期間に、20~91歳の1万9,899例を2年ごとにフォローアップした。食品と飲料の摂取状況を、NOVA分類による加工の程度で分類し、妥当性が確認された136項目の食品頻度質問票を用いて評価した。

 主要アウトカムは、4段階の超加工食品の1日摂取量(低[<2サービング/日]、低~中[2~<3サービング/日]、中~高[3~≦4サービング/日]、高[>4サービング/日])で調整したエネルギー消費量と全死因死亡の関連とし、多変量Cox比例ハザードモデルを用いて解析した。

 

 

超加工食品とは・・・?

  • 超加工食品の多くは、脂肪、飽和脂肪酸、砂糖、塩を多く含み、食物繊維とビタミンの含有量は少ない上に、加熱により発がん性物質が生成される成分も含んでいること
  • 食品に直接触れる包装材料にも発がん性のある物質や内分泌かく乱物質などが含まれている場合があること
  • 実験動物や細胞モデルを用いた研究で発がん性が示されているために、ヒトに対する安全性が現在も議論されている添加物を含む食品も存在すること

 

https://style.nikkei.com/article/DGXMZO29160820Z00C18A4000000/

 
1サービングとは

SV(=サービング)とは食事の提供量の単位の略です。料理の分量を1つ(SV)という統一した単位で数え、料理区分ごとに1日にとりたい数を示しています。

通常、食品の量の目安には、1カップ、小さじ1杯、100g、などの単位を使う方多いと思います。一方サービングとは、1つ、2つという単位の事をいいます。ですので、食品や食事によって1サービングの目安量(〇〇g、〇〇g)は異なります。

例えば、おにぎり1個=主食:1サービング、バナナ1本=果物:1サービング、親子丼=主食:2サービング、副菜:1サービング、主菜:2サービング、ビーフステーキ=主菜:5サービング、ブリの照り焼き=主菜:2サービング・・・といった感じです。

 

www.maff.go.jp

 

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摂取した加工食品の内容は、加工肉と砂糖入り飲料が最も多い

  • 1万9,899例のうち、女性が1万2,113例、男性は7,786例で、ベースラインの全体の平均年齢は37.6(SD 12.3)歳、フォローアップ期間中央値は10.4年であった。
    観察人年20万432人年に、335例が死亡した(がん死164例、心血管死71例)。
  • 超加工食品の平均1日摂取量は、低摂取群(4,975例)が1.4サービング低~中摂取群(4,975例)が2.7サービング中~高摂取群(4,975例)が3.5サービング高摂取群(4,974例)は5.3サービングであった。
  • 高摂取群は平均BMI(23.8)が高かった。

  • 高摂取群は低摂取群と比較して、現喫煙者が多かった。

  • 高摂取群は低摂取群と比較して、大学教育レベルが高かった(大学院、博士号取得者が多い)。

  • 高摂取群は低摂取群と比較して、心血管疾患・がん・糖尿病・高血圧・高コレステロール血症・うつ病の家族歴を持つ者が多かった。

  • 高摂取群は低摂取群に比べ、間食や1日3時間以上のテレビ視聴の割合が高く、1日のコンピュータ使用時間や昼寝の時間が長かった。

  • 高摂取群は低摂取群に比べ、総脂肪摂取が多く、タンパク質や炭水化物の摂取は少なかった。

  • 高摂取群は他の群に比し、ファストフード、揚げ物、加工肉、砂糖入り飲料の摂取量が多く、野菜、果物、オリーブ油、アルコール飲料、総食物繊維の摂取量が少なかった。

  • 超加工食品のうち、最も多かったのは加工肉(15%、ハム、ソーセージ、チョリソ、サラミ、モルタデッラ、ハンバーガーを含む)と砂糖入り飲料(15%)で、次いで乳製品(12%、カスタード、アイスクリーム、ミルクシェイク、プチスイスを含む)、フレンチフライ(11%)、ペストリー(10%、マフィン、ドーナツ、クロワッサンや他の非手作りペストリー、菓子類を含む)、クッキー(8%、ビスケット、チョコレートクッキーを含む)の順であった。

  • 超加工食品の高摂取群は低摂取群に比べ、全死因死亡のリスクがが62%高く、有意な用量反応関係が認められた。

  • がん死(1.22、0.70~2.12、p=0.42)および心血管死(2.16、0.92~5.06、p=0.11)には有意差はなかった。また、超加工食品が1サービング増えるごとに、全死因死亡が相対的に18%有意に増加した。

 

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超加工食品の摂取を控えるのが、健康への近道!

超加工食品の摂取が増えると、死亡リスクが高まることが分かりました。以外にがんの発生率や心血管の罹患率には有意な差は出なかったのですね!
このご時世、“超加工食品の接種を摂るのを完全に止めろ!” というのは、極めて困難でしょう。だって、コンビニのパック詰め野菜や果物ですら、酸化防止剤という加工食品が添加されているのです。
一日にうちで、家事、仕事、育児など…現代人がやらなければいけない仕事はたくさんあります。忙しい生活を送っていると、どうしても加工食品に頼ってしまう事は避けられようもない事実だと感じます。また、個人の努力や意志力で  “加工食品は摂らない!”という 行動を起こそうと思っても、加工食品が蔓延している世の中で、それは至難の業です。
しかし、現在、欧米諸国では公衆衛生の改善において、加工食品を控えようとする働きがけがなされるようになってきています。製品の売買制限を設けたり、食品成分表に加工食品の具体的な記載が義務付ける。などといった試みです。
『超加工食品の摂取が死亡リスクを増大させる』という事だけ知っておくのも、日々の生活習慣を整える、イイきっかけになるかもしれませんね!
 
 

原著論文はこちら↓↓↓

Rico-Campa A, et al. BMJ. 2019;365:l1949.

 

参考:医学ライター 菅野 守 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:BMJ誌2019年5月29日号に掲載