現役メディカルスタッフが語る!!健康な身体と心を手に入れる極意

循環器専門病院に勤務するメディカルスタッフ(健康オタク)が、最強の身体と心を手に入れるための方法を伝授します!巷のうわさ話ではない、科学的根拠(Evidence)に基づいた健康法を医療専門家の視点から徹底的に語ります。

心拍数75以上は早期死亡リスクが高まる!?

皆さん、こんにちは(^^)

今日も滑らない、ノンストップ健康談義に花を咲かせていきましょう!

さぁ、皆さん、これから一分間、ご自分の心拍数を計ってみましょう~

「準備はイイですか?」

「スターーーート!」

「チク、チク、チク、、、、、」

 

「はい、終わりーーーー!!」

 

どうでしょう。ご自身の心拍数、何回でしたか?(1分間に何回?)

心拍数が75を超えている男性、、、

 

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要注意ですよーーー!!! 

 

安静時心拍数が75回を超える中年男性は、早期死亡リスクが高い!

中年期の安静時心拍数が、正常範囲内(50~100回/分)でも1分間当たり75回を超える男性では、55回未満の人と比べて早期死亡リスクが約2倍に高まる可能性があることが、ヨーテボリ大学(スウェーデン)サールグレンスカ・アカデミーのSalim Bary Barywani氏らの研究で明らかになりました。

この研究では、50~60歳の間に心拍数が経時的に増加した男性では、死亡リスクや心血管疾患の発症リスクが高まることも分かったそうです。*1

 

研究概要

この研究では、ヨーテボリで1943年に生まれた男性1,450人をランダムに抽出し、このうち1993年の生活習慣などに関する質問紙調査に回答した798人を対象に、2014年まで21年間追跡した。対象者には、1993年、2003年、2013年の計3回、安静時心拍数を含む検査を施行。

 

研究結果
  • 50歳の時点(1993年時点)で安静時心拍数が75回/分を超えていた男性では、55回/分未満だった男性と比べて、その後の全死亡リスク、および冠動脈疾患の発症リスクがいずれも2倍高い。

  • 50歳から60歳(1993年から2003年時点)の間に、安静時心拍数が1分間当たり5回以上増加した男性と比べて、心拍数の変化が4回未満と安定して推移した人では心血管疾患リスクが44%低いことも明らかになった。

  • 50歳以降の心拍数が毎分1回増えるごとに全死亡リスクは3%、心血管疾患リスクは1%、冠動脈疾患リスクは2%高まった。

ただし、Barywani氏らは、今回は観察研究であるため、これらの因果関係を証明するものではないと断っている。
 

心拍数は心臓疾患のリスク因子になるのか!?

今回の研究血管に対して、有識者は色々な見解を述べています。

  1. “心拍数が徐々に上昇している患者では、心臓の健康に問題が生じている可能性がある。しかし、安静時心拍数を死亡や心疾患の独立したリスク因子としてみなすのは時期尚早である。”との指摘もあります。(米イリノイ州ネイパービルにある医療機関アドヴォケイト・ヘルスケア(Advocate Health Care)のVincent Bufalino氏) 

  2. 安静時心拍数は心臓のリスク因子になりうるとする今回の研究結果を支持するものの、50歳以上の患者の安静時心拍数が75回/分を超えていたら、必ずしもそれをリスク因子としてみなすつもりはない。その他のリスク因子をより慎重に観察するだろう。と述べている専門家もいます(米ニューヨーク市のマウントサイナイ病院で心臓病を専門とするPrashant Vaishnava氏)

 

一般のみなさんが注意した方がいいこと 

心拍数は高すぎても低すぎても健康に良くはありません。40歳代で心拍数が低下している人では、全身に血液を送る心臓のポンプとしての働きが弱まっている可能性や、心臓の電気信号の働きを担う機関が弱っている可能性も考えられます。

一方で、安静時の心拍数が100を超えている場合にも、心臓の病気や、“不整脈”という病気が考えられますので、病院の受診をお勧めします。

普段、心拍数を計っている方で、急激な心拍数の上昇がみられたら、高血圧や脂質異常症などのリスク因子の管理について、循環器専門の医師に相談したほうが良いですよ!

 

そうそう、大事なことを言い忘れていました(^^;)

心拍数を計って、①40回未満、②100回以上、③脈がときどき飛ぶ!

という現象を発見された方、早く循環器専門の医師がいる病院を受診してくださいね!!

 

面白ネタ

心拍数は体の大きさや、体重に比例するんですよ!

たとえば、ハツカネズミは600回/分、一方ゾウは30回/分だそうです。

また、哺乳類の心拍数は動物の種類によらず一定で、一生のうちで20~25憶回だそうです。確かに、ゾウの寿命は80~100年、一方ハツカネズミは2~3年ですもんね! 人間も哺乳類だから、心拍数と寿命に何らかの関係があるのかも!?

 

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また、オリンピックに出場するようなスポーツ選手は心拍数が50未満である方が多いそうです。スピードスケート選手の小平奈緒さんや、マラソンランナーの高橋尚子さんは、安静時心拍数が30台だそうですよ。

スポーツ選手は激しい運動に適応するため、心臓が大きくなって、脈拍が少なくなっているのですよね。

でも、気を付けてください!!

一般の方が、心拍数30台だったら、ペースメーカーを植え込まなければならないレベルです💦さらに、心臓が大きくなっていたら、心不全の可能性があります。

このような場合は、早めに循環器専門の医師のいる病院を受診して下さいね。

 

情報元

2019年4月16日/HealthDayNews]Copyright (c) 2019 HealthDay. All rights reserved.

*1:Open Heart4月15日オンライン版