現役メディカルスタッフが語る!!健康な身体と心を手に入れる極意

循環器専門病院に勤務するメディカルスタッフ(健康オタク)が、最強の身体と心を手に入れるための方法を伝授します!巷のうわさ話ではない、科学的根拠(Evidence)に基づいた健康法を医療専門家の視点から徹底的に語ります。

人工甘味料、果たしてその実態は・・・!?


みなさん、こんにちは

健康と美容の伝道師ゆみこっぷです!

 

人工甘味料入りの清涼飲料水、いわゆる、カロリーゼロコーラ、ゼロカロリーサイダー、微糖缶コーヒーなどなど、、、

 

みなさん、一度は飲んだことがあるのではないかと思います。かくゆう、私もその一人です。『カロリーが高いよりは、ゼロの方が太らないだろうな~』・・・

っというゆる~い感覚で。。。

 

今日は、人工甘味料入り清涼飲料水はホウン等に太りにくいのか?という事に関して、エビデンスに基づいて解説していきます。

 

人工甘味料入りの清涼飲料水とは、例えば

 

カロリーゼロコーラ、カロリーゼロサイダー、微糖表示のある缶コーヒーなどです。

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                        出典元:https://blogimg.goo.ne.jp

なんとなく、カロリーゼロと表記されている方がダイエットに良いような気がしませんか? 私もその一人でした。

 

実際、砂糖の替わりに人工甘味料(非栄養甘味料とも呼ばれる)を用いると、甘みを減らすことなく食品や飲料のカロリーを抑えられることから、人工甘味料は肥満や心臓病、特に糖尿病のリスクを低減させると食品業界や医療業界では期待されているます。米国では、その摂取量は急激に増えていて、1999~2000年から2009~2012年にかけて子どもでは約3倍に、成人でも約1.5倍に増加したそうです。現在では、子どもの4人に1人、成人の5人に2人が人工甘味料を習慣的に摂取しているとの推計もあるそうです。

 

人工甘味料にはどんなものがあるのか。

一口に人工甘味料と言っても、その種類は2つに分けられ、合成甘味料(人工的につくられたもの)と、糖アルコール(元々、世に存在する自然の成分)があります。

 

糖アルコール:
ソルビトール、マンニトール、キシリトール、イソマルトース、水素化デンプン加水分解
 合成甘味料:
サッカリンアスパルテーム、ステビオール配糖体、スクラロースアセスルファムカリウム、テオネーム

 

糖アルコールはお腹が緩くなってしまうという欠点がありますが、人体に影響はないだろうと言われています。問題なのは、合成甘味料。さらに問題なのは、これら人工甘味料入り清涼飲料水は、ダイエット飲料と勘違いされることが多いという事です。これには様々な危険性が指摘されています。下に代表的な人工甘味料をご紹介しますね!

 

 

1.人工甘味料入り清涼飲料水は、本当にダイエット効果があるのか!?

人工甘味料入り清涼飲飲料を全く飲まない人に比べて、飲む人は約3倍、さらには、1日2本以上飲む人は、飲まない人の6倍、ウエストが太くなるという結果なんです。

『ダイエット飲料を全く飲まない人に比べて、 ダイエット飲料を飲んだ人 は、太る傾向がある』という結果が得られたのです(下のグラフをご覧下さい)。

 

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 えぇぇぇ~ 本当にぃ!?

 カロリーゼロって、、、書いてあるじゃん!!!!!!

 何なの? ゼロの意味って、、、

 

ですよね、、、本当に。。。

私も、この結果を見たときは、びっくりしました!!

 

人工甘味料入りの清涼飲料水でも、太るんです!!

 

ですから、ダイエットの側面から考えると、人工甘味料入りの清涼飲料水は飲まない方がbetterです。

どうしても、甘いものが飲みたい!と思われる方も多いと思いますが、最低でも毎日飲むのは避けましょう。

 

2.では、どうしてカロリーゼロなのに太るのか。

人間が人工甘味料を摂取するようになって、歴史が浅いのでメタ解析による論文は出ていないのですが、医学界ではこのように言われています。

  1. 人工甘味料には中毒性(依存性)がある事が分かっています。甘味を感じたとき、人間の脳はドーパミンという物質を放出するので、過度に摂取るとこのドーパミンにより禁断症状のように『甘いものがもっと食べたい、もっと飲みたい』という欲求が強くなり、結果として過食を招いてまう。

  2. 人工甘味料の甘みは、砂糖の何百倍と言われています。一般的なジュースよりカロリーゼロの方が甘みが強い!と感じることも少なくないはずです。カロリーが少ないからといって人工甘味料の摂取が日常的になると、舌にある味蕾という甘みを感じる器官の機能が鈍化し、通常の甘さでは満足出来なくなり、どんどん強い甘みを欲するようになり、最終的に肥満の原因になってしまう事があります。

  3. また、見落としがちな点として、『ゼロカロリー』という表記であっても、100ml(100g)あたり5カロリー未満であれば、『カロリーゼロ』と表示していい。という事になっています。これは、500mlで考えると25カロリーに相当します。カロリーゼロだからと思って、一日に500mlのペットボトルを何本も飲んでしまっては、結果としてカロリー過多に陥っていると考えられます。

 

このように、

人工甘味料入り清涼飲料水=ゼロカロリー飲料=ダイエット飲料=太らない』は、間違いである。

という事に気付いていただけたでしょうか?

やはり、ダイエットを意識しているのであれは、人工甘味料入りの清涼飲料水より、ミネラルウォーターやお茶を飲むほうが絶対におススメです!!

 

次回は、人工甘味料が与える人体への被害(糖尿病、脳卒中認知症など)について解説していきたいと思います。

 

それでは、またお会いしましょう~♪





 




*1:Fowler SP, et al. ADA 2011.